最近見た映画『バービー』:実は核兵器出てるよね。

映画『バービー』は『オッペンハイマー』と合わさって日本では炎上騒ぎになったわけだけれど、「映画『バービー』そのものは、原爆とは一切関係がない」という見方が多いと思う*1。バービーと原爆には関係があるという話もあるけど*2。でも、実は『バービー』て核兵器出てるよね。直接ではないけど、かなり直接に近いメタファーとしては。
 

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『バービー』は映画『2001年宇宙の旅』の「人類の夜明けTHE DAWN OF MAN」のオマージュシーンから始まる。赤ちゃん人形がバービー人形に取って代わられた、「女性の夜明け」を示すシーン(荒野を女児がベビーカー押してるの面白い)。しかし、オマージュ元を考えてみれば、もう一つの意味も含まれていると思う。

女児が赤ちゃん人形を宙に放り投げると、赤ちゃん人形はBarbieのロゴに変身する。『2001年宇宙の旅』の猿が骨を放り投げて人工衛星に変わるシーンに対応しているわけだけど、この人工衛星、実は核兵器を搭載した人工衛星なのである。映画見ててもわからないけど。
つまりバービーは核兵器なのだ。
『バービー』の制作者はそこまで折り込み済みでしょう。
原子力は人類に大きな力を与えたが、それは自らを破滅させる力だった。
バービーは確かに女児を解放したが、同時に女性に新しい抑圧をも与えた。映画でも最強論破少女サーシャちゃんが「フェミニズムを50年後退させた」とか「ファシスト」とか言っていた。
 
バービー=核兵器と考えると、バービーが死について考えてしまうことも、また違った見え方ができるかもしれない。……
 
ところで、冒頭の赤ちゃん人形がBarbieのロゴに変わるシーン、「ツァラトゥストラはかく語りき」がアレンジされてシームレスにバービーのテーマ曲に変化するのかっこよくて好き。
ツァラトゥストラはかく語りき」のアレンジは映画中の他のシーン、ケンが目覚めてしまうシーンでもかかってて、こっちはドラムがドコドコなっててバカっぽくてこっちも好き。

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最近は高頻度でブログ更新しようと思ってるのだけど、時間かかって困るわね……。

 

*1:

映画『バービー』は、もちろん原爆とは一切関係がない