イベント「ぼっち・ざ・ろっく!です。」のレポートというか感想というか日記

以下の文章は2023年4月23日ヒューリスティック東京で行われたアニメぼっち・ざ・ろっく!スペシャルイベント「ぼっち・ざ・ろっく!です。」の感想日記である。帰ったらすぐ書こうと思っていたが、今日という日をまた無駄にしていたら一週間近く経ってしまった。すでにして記憶が曖昧になってきているので虚偽情報があるやもしれぬ。

会場でメモを取ろうかとも思ったが、まさかの前から2列目という超いい位置で会場は暗くなるからスマホ使うのは憚れるしメモ帳開いてるやべーやつは他にいなかったのでメモは基本とってない。したがって覚えてることしか書いてないしあまり正確ではない。まだアーカイブ見れるからいいよね……?(4月30日まで)

はて、どうしてこんな記事を書いているのか。ぼっち・ざ・ろっく!の円盤を買ってしまったので、どうせ当たんないだろうけどせっかくだから一応応募しておくかーという軽い気持ちで応募したら当たってしまった。とんでもない倍率だったようでツイッターでは阿鼻叫喚の嵐となっており、若干申し訳ない気分であった。しかし当たってしまったので、ありがたく現地参加させてもらうことにし、まあせっかくなので記録を残してやろうということである。

 

 

物販

日比谷線に乗ってヒューリスティック東京へ。

先行物販のために早めに向かう。

日比谷駅についたらとりあえず地上に出る。が、全然道を調べないでテキトーに歩いてたら普通に迷ってしまった。

「WORTH」を見にきたときにも思ったのだけど、日比谷の街は人々がハイソな感じがして歩いてるとだんだんつらくなってくるのである。ほんとにこんなところでアニメのイベントやるのか?と不安になってくる。

しかしそんなハイソな街に突然現れるゴジラ

 

https://twitter.com/MayaOverDrive/status/1650005642432901120?s=20

まあゴジラが見れたから迷った甲斐があったか。

しかしそもそも、日比谷線からヒューリスティック東京に行くには地上に出る必要がなかったのである(地下道から直通)。

 

物販会場へ。

うろうろしてようやく正しいエレベーターにたどり着く。エレベーターに乗った奴らはいかにもボクの同類な感じの方々でこのエレベーターで正しいと確信。

物販会場中央にはぼっちときくりの師弟コンビが。

今回廣井はまったく出番ないのにめっちゃ目立ってる!

 

そのあとは時間があったので代官山のSFカーニバルに行ってサインをもらったりした。

 

入場

ぼざろのリアルイベントでは邦ロックが流れていると聞いていたが、今回も開演前には邦ロックが流れていた。詳しくないので全然わからなかったが、アジカンとか流れていたと思う。

ボイスドラマ1

開演時間になると、結束バンドメンバーによる諸注意のアナウンスが流れる。が、ぼっちは何言ってるのかよくわからないし虹夏は元気がいいし喜多はダメゼッタイとかいっててわけわかめな一方で、山田はいつもの落ち着いたしゃべりでタバコ喫煙女遊びは禁止音を聞け音をと言ってたのでまさかの山田が一番まともなアナウンス(?)。やりきったぼっちは「アナウンサー向いてますかねw」とかいういつもの展開。

開演するとモニターに下北沢の駅の映像が流れ、結束バンドのミニボイスドラマが始まる。どうやら大きな箱でライブが決まり、その下見をしに行くようである。この時点ではここ(ヒューリスティックホール東京)かな?と思ってたのだが……。バンドが有名になりついに高校中退できると妄想し喜ぶ後藤(「後藤ひとりが世界に見つかってしまう……!」)*1。さらに妄想は続き、有名になった喜多ちゃんがブランドを立ち上げ結束バンドから離れてしまうことを幻視し、昇天する後藤。

 

さて、この、意味不明な展開(大半がぼっちの奇行だが)が怒涛のように続く様こそ、まさにぼざろ的である。原作者のはまじあき先生がYouTube配信で言ってたことなのだが、ぼざろの強みはこのギャグの詰め込み量なのである。4コマ漫画は通常、起承転結の結にあたる1コマ目をオチにする。したがってふつうはギャグは4コマにつき一個である。しかしその1個がおもしろくなかったら、4コマ全体がおもしろくないということになってしまう。一方でぼざろは4コマ全部にギャグを詰め込む。そのため意味不明な展開も多いが、これがおもしろいのである。

ぼざろ特有のギャグの詰め込み。これは、読者/視聴者をとにかく楽しませようというサービス精神の現れである。そしてまた今回のイベントも、サービス精神の塊であった。

 

ぼっち・ざ・とーく 出張版

アニメ放送当時毎週配信されていた番組。ボクは聞いてなかったので内容はよく知らない。

コーナー名はうろ覚えなので全然違うかもしれない

コーナー1:何度見ても笑ってしまうシーン

結束バンドメンバーが選んだ何度見ても笑ったシーンを、映像を見ながら紹介するコーナー。まあどれも定番シーンで選出に面白みはないが、監督の斎藤圭一郎さんのコメントがついている。これがなかなか興味深かった。

 

後藤ひとり役青山吉能さんチョイスは第4話よりアー写部屋。

まあここだよね。

さて、このシーンは原作より描写が強化されている。これは、監督いわく:ドラえもんじゃないんだからぼっちちゃんは押入れでは寝ないだろう→アー写は部屋に貼ってるのか。という連想によってこうなったらしい。結果とんでもない枚数刷ることになったけなげなぼっちちゃん……。

原作の押入れ(1巻p.66)とアニメのアー写部屋(イベントでもそうだったのだが、暗すぎるので露出を上げている)

このへんで明らかになるのだが、アニメぼっち・ざ・ろっくの特徴である前衛的なシーンたちには合理的な理由づけがなされていたのである。

 

喜多郁代役長谷川育美さんチョイスは第7話の後藤家訪問回よりナウシカもどきシーン。

このシーンも原作と若干違う。原作ではぼっちはしおれるがぼっち胞子なんてものは出てこない。では、なぜ虹夏と喜多が倒れたのだろうか。合理的理由を考えた結果、ぼっち胞子が肺に入ったことによりが抜けてたことになったのである!

胞子と化したぼっちが歌う案もあったらしい。

原作の後藤さんの呪い(1巻p. 101)とアニメのぼっち胞子

 

山田リョウ役水野朔さんチョイスは第9話江ノ島回よりtropical loveのシーン。

ギタ男と一緒にいるのはギタ女という名前であることが判明する。ギタ男もギタ女も青山さんが声を当てている。ぼざろアニメにはこのようなさまざまテイストの前衛的な映像が挿入さされるが、これは後藤ひとりの想像力の豊かさを表しているという。このシーンは一人で録ったので誰も笑ってくれずさみしかったとか。

ここでtropical loveをみんなで言ってみるという、声優の矜持を試される展開に。

青山さんはアニメ通り、長谷川さんはラジオで話題になった(らしい)エロい上司風に、鈴代さんは会場からのリクエストでツンデレ風、最後にされた水野さんはやりづらそうだったがリクエストでクールに*2。さすが声優、どれも素敵なtropical loveであった。

 

伊地知虹夏役鈴代紗弓さんチョイスは第12話よりレインボー虹夏(ゲーミング虹夏)

一瞬のシーンなのでなんと4ループも見せてもらった。

ここも原作と描写が違う。

原作では上半身裸。カラーでそれはまずいとピチピチのTシャツを着せてみるもまだ肌色成分が多い→「虹」夏だからレインボーにしよう。映像的にもネタ的にもそっちのほうがおもしろいし。ということだそうである。合理的なレインボー虹夏なのだ。

原作のムキムキ虹夏(2巻p.74)とアニメのレインボー虹夏

どのシーンを見てるときも声優陣が「別のアニメ始まった」と言っていたが、実のところこの怪映像こそがぼっち・ざ・ろっく!なのである。

ところで、映像紹介のときにちらっと見えるミニキャラが可愛いかった。すぐにステージ上の映像がかぶってしまうので一瞬しか見えなかったが、他にどこで見れるのだろう。

 

コーナー2:思い入れの深いシーン

声優陣が演じてみて印象深かったシーン。やはり演者なので、誰よりもキャラクター解像度とその信頼性が高く面白かった。

 

水野さんチョイスは第4話より山田唯一の名言シーン*3

水野さんいわく、このシーンでリョウがどんな人物なのかわかったらしい。つまり、リョウは伝えたいことは伝える人間なのだ。

 

青山さんチョイスは第5話よりぼっち覚醒シーン。

青山さんいわく、ぼっちが初めて内面を表に——ギターによって——出したシーンなのだ。演技が「これ」だとつかめたとか。

 

鈴代さんチョイスは第8話よりタイトル回収シーン。

このシーンでは、外で涼んでいた虹夏がぼっちに自分の夢を語る。虹夏には自分の大事な時間があるのだ。

「ぼっちちゃんのロック、ぼっち・ざ・ろっくを!」はオーディションのセリフでもあったらしく思い入れが深いそうな。

 

長谷川さんチョイスは第12話より保健室のシーン。

喜多が結束バンドで目指すべき場所を見つけた場面。

長谷川さんいわく、喜多はいつも中心的人物なので、人を支えたことはないのでは、だから新たな一歩を踏み出したのだとか。

喜多は盛り上げ役っぽいから自然な展開かなとボクなどは思っていたのだが、たしかにそうなのかもしれない。さすが声優、鋭い分析である。

ここで初めて「ひとりちゃん」呼びになるのは、文化祭ライブでぼっちちゃんを助けることによりようやく並べた(というほどでもないが)ということらしい。

コーナー3:ぶっちゃけで結束

結束バンドメンバーが各々にぶっちゃけた質問をするコーナー。ボクはあんまり声優の人となりには興味ないのでおもしろかったところだけメモっておく。

【声優と服】

青山さん→鈴代さんの質問で、「あげた服着てる?」

ぼざろの収録のときに服を大量にあげたらしい。他のラジオの収録のときに着ていたらしいのだが、ここで青山さんが言っていたのが「声優っぽい」。声優て服をお下がりするもんなのか……たしかに衣装代ばかにならないよな……と思ったり。

【Y字バランス】

たしか水野さん→長谷川さんの質問で、「Y字バランスが得意って本当?」

長谷川さんについて調べるとY字バランスが得意と書いてある。確かにできるのだが、しかし聞かれるたびに服装等の理由で披露したことがないという。本日もスカートだったので披露できず。そこで青山さんが言ったのが「貴様ら、のぞくなよ!」。

き、キサマだと!?(はいキサマらです!)。

ところで今日の結束バンドメンバーの服装はキャラのカラーにあった特別仕様でかっこよかった。

ボイスドラマ2

たぶんこのへんでまたボイスドラマが流れる。いやぜんぜんこのへんじゃなかったかもしれん覚えてないわ。

虹夏とリョウの二人の会話。なんかリョウがいいこと風なことを言うも、虹夏は「ぼっちちゃんにお金返してない人がいっても説得力ない」的なツッコミをいれる(肝心のその前の会話を覚えてない!もはやなにも覚えてないじゃないか)。それに対し「宇宙的規模で見れば返済に早いも遅いもない」と山田。なんかいつぞやのぼっちみたいなこと言ってんな。ぼリョウか!?*4

ギターヒーローへの道-番外編-

次のコーナーはYouTubeで配信されていた青山さんが「青春コンプレックス」を弾けるようになるまでギターの特訓をする「ギターヒーローへの道」の番外編。たしか青山さんが初めてギターを触ったのはぼっちのオーディションのときなんじゃなかったか。

青山さん一人で弾くのかと思いきや、結束バンドメンバー登場。ボーカル長谷川育美、タンバリン鈴代紗弓、マラカス水野朔という構成で演奏。青山さんは練習の成果を発揮していて素晴らしい演奏だったが、鈴代さんのタンバリンの盛り上げが上手い!長谷川さん=喜多ちゃんのボーカルも聞けてもはや満足という感じだが、ここからがある意味本番である。

ミニライブ

待ちに待ったミニライブである。今回演奏されたのはopとed曲だった。

まずは長谷川さんボーカルの「青春コンプレックス」と「Distortin!!」。長谷川さんはステージで一人で歌うのは初めてだったそうだが、さすがの歌声であった。なんだかんだ言って「Distortin!!」聞いてるときが一番幸せなんだよなあ*5。いつぞやのきらら展で入手した喜多ちゃんのフルグラTシャツを着ていってよかった。

ところでライブ中周りを見てみると、ペンライト持ってきてる人が結構いる!山田がやめろって言ってただろ!ボクも一瞬サイリウム持ってこうかと思ったけど!

原作2巻p.59

さて、演奏終了後「リョウ先輩!」と呼ぶと水野さん登場。

ステージは水野さんにバトンタッチ。次に歌うのはもちろん「カラカラ」である。

カラカラlive ver がかっこよすぎる!。けど山田がボーカルやったらこんな感じなんだろうな。

水野さんが「虹夏!」と呼ぶと鈴代さんが登場。「なにが悪い」を歌う。

わざわざ「立てるのは人差し指!」と警告して歌い始めていた。

最初はステージ上に鈴代さん(と楽器隊の方々)だけだったのだが、2番に入ると結束バンドメンバーが登場。みんなで踊る。ここでボクは初めて気づいたのだが、「Distortin!!」と「カラカラ」がメンバーそれぞれが何かやってるのに対して、「なにが悪い」だけみんなで踊ってるエンディング映像なのである。虹夏ちゃんの曲で踊れるというのは良いね。

全員ステージに戻ってきたので閉会の流れに。後ろにいたギターの三井律郎さんの後方保護者面みたいのが面白かった。

さて、ここで終わりか、まあさすがに「あれ」は歌わないよね……。

と思ったら。

ステージには青山さんが一人。

転がる岩、君に朝が降る」の演奏である。

はまじあき先生も配信で自分のコンテンツのイベントでアジカン流れてて不思議な感じがしたと言っていたが*6、しかしたしかに、ぼっち・ざ・ろっくのアニメイベントでこれを聞かない手はない。

 

ここでエンディング曲についての話をしよう。アニメぼっち・ざ・ろっく!のエンディング曲は結束バンドの各メンバーが一人ずつ歌っている*7。ボクのような面倒なオタクは、「いや結束バンドのボーカルは喜多ちゃんなんだから結束バンド名義で他のメンバーボーカルなのはにゃあ……」とか思ってたりなかったりした。このことについて、原作音楽監修のInstantさんが自身のYouTube配信で語っていた。曰く、エンディングも喜多ちゃんだけが歌うという選択肢もあったが(いや、正確にあったと言っていたかは忘れたが)、全員が歌うほうがうれしいじゃんということだそうである。ぼざろ特有のそっちのほうが面白いならやるイズムがここでも発揮されているのだ。

ボイスドラマ3

さて、転がる岩も歌って今度はほんとに閉会に。

最後にもう一回ボイスドラマが流れる。そういえばなんの下見なんだっけと思っていたら……。

ボクはよくわからなかったが、漏れ始める「zepp……?」という声。飛行機が映り期待は確信に変わり、結束バンドLIVE-恒星- 2023.5.21 開催決定会場 Zepp Haneda (TOKYO)の発表である。会場の様子は公式のツイッターを見てもらったほうが良いだろう。オタクどもの奇声が晒されている。

来月もライブかあ……草食べて生きていくか……。

 

帰りは会場からお堀を散歩して東京駅へ

 

 

*1:結束バンドの躍進の原作と乖離問題はInstantさんの配信でもネタにされてた。Instantさんの配信はアーカイブを基本残さない(高確率でおもらしするから)ので今(2023/04/29)ははまじあき先生とやってたブルアカガチャ配信しか見れない。

*2:ラジオは聞いていなかったのでよくわからないが、漏れ聞こえるところによると結束バンドメンバーで最もおとなしいのは、一番後輩であるとはいえ水野朔さんであるようである。今回も若干落ち着かない様子だったが、とても楽しそうであった。インタビューでも「生きていてよかった」とまで言っている。うーん、推せる!

*3: なのに別のミームが脳をよぎる……。

*4:後藤ひとりと山田リョウのカップリングは「ぼ山」だと思っていたが、ぼっちは山田のことをリョウ先輩と呼ぶので「ぼリョウ」が正しいのかもしれない(正しいとは)。

*5:「Distortin!!」が一番好きな理由は、単純に歌詞とメロディーが好きとか喜多ちゃんがかわいいとかあるのだが、ぼざろアニメは後半は盛り上がりすぎて2号さんみたいな見方をしてたからというのもある。

*6:【詐欺】怒りの雑談しながらブルアカガチャ引く【撲滅】 - YouTube26分付近からイベントの話。

*7:全員が歌っているのだが、ぼっちちゃんだけカバー曲なのはよかったと思う。アニメでは「むむむむむ」で流されていたが、原作のほうではぼっちちゃんは本当はギターボーカルをやりたかったということが書かれている。したがってぼっちちゃんがボーカルをやるのはストーリー的キャラ的にでかいイベントになりそうなので、カバーでお茶をにごしたのはいい選択だったと思う。まあ、現状の結束バンド的にぼっちちゃんが歌うことはなさそうだが。それに、ぼざろのアニメ化をするならアジカンを歌ってほしいではないか!